めし
★★★★★ 星5(時代と合わないと感じるラストの語りは分けて考えるとして)
新婚から早くも倦怠期を迎えた夫婦の家に若い娘がころがりこむ。
原作は林芙美子さんの小説。退屈な日常と感謝のない夫にモヤモヤしてしまう妻と、無神経さに後悔して元サヤに収まるという非常に日常的な話を、誠実に丁寧に描いている。パパの島で枯れた花壇に人知れずりんごを植えたムーミンママのように、実は人知れずモヤモヤをかき消す妻。この映画ではネコなのかもしれない。自分の中の花壇が崩壊しないように努めている姿は慈愛の努めのようでムネアツ。他人はごまかせても自分はごまかせない。偽らないから無垢な愛情が育めるのに、なんで気づかないのか。という叫びが聞こえてきそうでした。女は三界に家なしを語るような終盤の展開は現代とは違ってそうだし、結末のナレーションも現代の一般的な社会通念とは違う気がするけど、この話で巻き起こる波風は対外的にはそよ風のようなものなので適当。ラストのうれしそうな夫婦のビールシーンは、良質の夫婦賛歌シーンだなぁと思った。
2015年12月06日
感想文
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