武士の献立



★★★★★ 星5

料理上手な娘が城の台所方の家に嫁ぎ居場所をみつけていく。


料理の説明や描写はあまりなく、わりと殿様の死と権力抗争などの時代劇要素が多く、主人公の春が全面に出るでもなく内助の功を発揮して夫や家を救うことで自分の居場所を見出す。男性中心社会の時代でなければ春はもっと自分の居場所を拡大できた実力を持っていたはずでもったいないが、その時自分にあたえられた素材条件の中でベストを尽くすという姿勢の美しさを描いている。それは包丁侍として国の混乱を鎮めようとする義父の姿勢も重ねて表現され、その全てが料理というものの持つ意味のメタファーとして語っている。夫の元カノを不安に思うあたりの演出はデザート的に重めの雰囲気にさわやかさを添えているかな。料理そのものをいっぱい映さず、映画全体が料理のような見事な映画。

2016年08月13日

感想文

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